科学というシステムを使わない国に前進はない。ただブラウン運動するのみ。

日本の失敗って江戸時代の後半からずっと「科学の不在」で説明がつくと思う。逆に西欧文明の強さって究極的にはこれだけだと思う。

科学ってのは「思いつきでしか行動できない人類が確実に前進するための手順」なんだよね。すべての前進を記録して公開することで、失敗方向への前進にどのような兆候があったか、道のりが参照できるようになる。

科学がないと、前に進もうという努力は方向性を持たず、ランダムなブラウン運動になる。ブラウン運動をいくら激しくやっても、それは温度の高さとして観測されるだけで、前進はしてない。

ブラウン運動が偶然全部同じ方向になれば、なにもないところに風が吹いたり、瓶が突然飛び上がったりする。でもそんなことは起きない。かかわる分子数が多くなればなるほど、運動が統計的に予測される合計に近づいていくから。

瓶を空に飛ばすのが科学です。