前の記事に関連して、ソーラー+バッテリーがいかに安くなってるかという話です。
パネル価格
ソーラーオフは日本では非常に珍しい(唯一?)、ソーラーパネルをバルクで輸入して国際価格に近い値段で売るショップです。すごく安いし、国際価格の低下にちゃんと連動して安くなっていくので信用できます。(沖縄は送料が高いけど!!)
たとえばオレが昨年2月に買ったこのパネル。
450Wの出力で価格は24700円。沖縄送料1枚あたり5500円もするけど、送料込み3万200円になっても30200/450=67.1円/Wと、Amazonで安いと思われてる100Wで1万のパネル(100円/W)と比べても激安です。ちなみに本州四国九州は送料1100円なんで、内地なら25800円の57.3円/W。
ところが最近の価格はこんなものじゃありません。2/1からセールをやってるんですが、安すぎてブッ飛んだのがこれ。
なんと、425Wで15400円。沖縄送料5500円を加えても20900円、内地だったら16500円です。それぞれ49.2円/Wと38.8円/W。年間で3割以上安くなってる。
年間発電量はだいたいスペックx1000時間で計算するので、425Wのパネルなら425kWhほど発電してくれる。昨今の電気料金の40円/kWhを掛け算すると1万7千円。ほとんど1年で元が取れてしまうということになります。そしたら来年また3割安くなったとしても、逸失利益が7割出る。待ってるのは損です。
ところで大型パネルは開放電圧を50Vくらいまで上げたやつと、40Vくらいに抑えて電流を多めにしたやつがあります。選び方は基本的には「安く上げたきゃ電圧上げろ」で電線を細くしたいなら高電圧がいいんですが、パワコンの入力上限がキツいときはパネルの電圧を下げる感じです。50Vで12枚を超えると600Vを超えてケーブルも大変だし電工2種(第二種電気工事士)の制限にかかるんで、40Vで電流を増やすのもアリ。
上記のブルーサンソーラーのパネルは40Vくらいに抑えたタイプで、たくさん使うなら便利ですが、数が少ないと電流が多くなる不利だけが残ってしまう。 お店のラインナップには少し大きくて少し高いやつも色々出てたので、ChatGPTに手伝ってもらってスクレイピングのコードを書いて調べたところ、各パネルのワット単価はこんな感じでした。
内地送料で計算
2024/03/09 update: セールが終わったので計算結果を更新しました。 docs.google.com
(当初のリンク ソーラーオフで買える単結晶パネルのコストパフォーマンス比較(10枚10%割引と本州四国九州送料1100円を含む。2024/02/02現在) - Google スプレッドシート )
沖縄送料で計算
2024/03/09版 docs.google.com
(当初のリンク ソーラーオフで買える単結晶パネルのコストパフォーマンス比較(10枚10%割引と沖縄送料5500円を含む。2024/02/02現在) - Google スプレッドシート )
ブルーサン425Wが最安なのは動かなかったけど数%の差でいろいろな選択肢があり、価格差10%以内には10種類以上が入ってます。内地なら出力200W台のパネルもここに入るので、電工持ってない人でも気軽にいけますね。(そういう人へのオススメはLooopの270Wあたりかな。変換効率20%オーバーでコンパクト。開放電圧24.75Vなら36V以下の「軽微な工事」で資格・免許不要。価格も1万。気軽に買えます。)
各パネルの開放電圧等のスペックは、ソーラーオフの一覧から個別のページに飛んでください。データシートもあります(ここらがAmazonやAliのショップとぜんぜん違うとこ!)。 単結晶パネルのページにしかリンク張りませんが、これは高性能で高いと言われてた単結晶の方が生産技術が進んで多結晶より安くなってるせいです。多結晶パネルを見る意味はありません。
バッテリー価格
んで、買ったパネルをどこに接続するかという問題。ここにも価格破壊の波が来てます。写真は信頼性の高いポタ電が人気のEcoFlow社公式の整備済み中古の販売ページなんですが(ヤフオク)。
Yahoo!オークション - maanu79419さんの出品リスト
なんとリン酸鉄1kWhのDELTA 2が税込み5万3千円です。
これはすごいです。完璧なソリューションになる。
たとえば、こいつに270Wのソーラーパネルを1枚と冷蔵庫のコンセントを接続してみましょう。これだけで冷蔵庫が無料の電気で常にバックアップされた状態になります。災害時も安心!
冷蔵庫って大きさにあまり関係なく1日の消費電力が冬季1kWhくらいの夏季2kWくらいです。夏季にはもうちょっと余裕がほしいけど、このくらいの容量でだいたい持ちます。1日平均1.5kWhとして60円、365日で2万2千円とか。Looopのパネル11495円(内地送料)にDelta2 1kWh 52900円で6.5万くらい。固定とケーブルにかかる資金まで全部合わせても8万は行かないと思うんで、4年あれば元が取れる。年利25%の投資です。
もっといろいろ増やしていくプランも考えつくけど、このくらい小回りの利く構成にしとくと将来もじゃまになることがないんで(災害時に電気を「汲んでくる」とか「分けて上げる」とかにも使える)、最初の一歩としてはすごく良いと思います。
ちなみに電池単体なら1.28kWh(12.8V / 100Ah)で3万とかのやつがあるけど、EcoFlowシリーズは入出力がいろいろ充実してるオールインワン。ソーラー充電も可能で何より信頼性が高い。生電池の倍の値段でも激安だと思いますね〜。
余談ですが、電池については中国の自動車メーカーの今年の調達目標価格が6円/Whらしいという記事も読みました。
もちろんこの記事は世界で一番バッテリー生産技術が進んでる中国で車載向けに大量販売されるバッテリーであり、電池メーカーが赤字になるから無理!と悲鳴を上げてる、自動車メーカー側の調達目標価格。なので直接の参考にはならないんですが、世界は確実にこの方向に進んでいきます。
テスラのパワーウォールが13.5kWh100万(工事費別)で安い安いと言われてるけど、たとえば上のDELTA 2を13台並べても65万。パワーウォールの7割です。そして1Whあたり6円なら13500 x 6= 81000円で同容量が買えてしまう。電池はタダになっていく。制約要因としてこの記事は炭酸リチウム価格をあげてるけど、それもナトリウム電池が一般化するまででしょう。
諸行無常! とりあえず飛べ! というのが結論ですねw ごーごー!