絶対に失敗したいあなたに

群盲象を撫でる

さいきん目につく「絶対に失敗したくないあなたに」って題す記事、あらゆる分野にあるんだけれど、今日急に気づいた。自分あれ、吐き気がするほど嫌いみたい。オレは失敗したいのよ!wwww

なぜ失敗をしたいのか。知りたいからである。

何かを知りたいときは、まず全体を把握する必要がある。ところがホントの形って、限界を見きわめないとわからない。そこらに落ちてる説明じゃ、実感的には知り得ない。どんな姿をしてるか知るには自分で端っこを見る必要がある。あっちの限界とこっちの限界、そっちの穴にも落っこちて、なだらかな失敗のスロープを滑り落ちてみる必要がある。それでようやく全体の形が見えてくる。これは境界条件てやつ。

真ん中だけを通る人には何も起きない。何の地平も広げてない。生きてる意味がないつうか、生きる意志すらないように見える。コスパコスパと言う人と同じ、最適解は死ぬことだ。どうぞどうぞ!と思ってしまう。もっと愚かに行こうじゃないか。

もうひとつ、失敗プロセスは自分でやる必要がある。自分で限界を超えて落ちないと、限界を体が理解しない。他人が言ってる「限界なるもの」をそのまま信じ、重ねて行っても本当のことは判らない。

あらゆる教科書には演習問題が付いてくる。自分で失敗するためだ。問題と答えが最初からセットなのは「練習1」。理解は蹴っつまずいた先にある。