台風6号すごかった

2023年台風6号(Khanun)は強烈だった。沖縄に往復ビンタで直撃したことが印象に残るが、住民としては「戻り」はオマケのようなものだった。それより何より、最初の直撃がもたらした暴風がここ20年ほどなかったレベルのものだった。木々は枝葉を剥がされて裸になり、塀は倒れ、クルマはひっくり返り、駅の屋根は飛び、ユニオンは閉店し、停電は全戸数の4割弱にのぼった。

友人知人の家もことごとく停電した。一番ひどいのは8月1日の16時から停電した那覇の友人で、他の地域が復活しても最後まで停電。2人は単相3線のL線の一方が落ちるという怪現象に見舞われた。これは低圧部分でのトラブルなので、地域停電優先の復旧から遅れやすく、沖電の停電世帯数ページにもカウントされないという日陰者停電だ。沖電に連絡を入れないとしばらく認識されない可能性すらあるのだが、技術系の友人たちだったので、そこらは抜かりがなかった。

ウチも2日の午前2時33分から3日の午前5時頃まで26時間半ほど停電した。ただし、最初の12時間近くは停電に気が付かなかった。バッテリーバックアップがあるためだ。停電時にはオフグリッドインバータに接続された、およそ6kWhの容量が使えるバッテリーに自動的に切り替わる。停電に気付いていれば負荷を最小限にしたのだが、まったく気づかず漫然とエアコンやサーバーまで動かしっぱなしだったため、バッテリーは9時間ほどで切れた。気づかなかった時間が12時間弱、バッテリーバックアップが9時間と差があるのは、最初の停電のあと一時復旧して充電され、再度切れてから9時間ということである。

8月2日は停電で暗いため夕飯も就寝も早く、翌朝は午前4時半には目が覚めた。静寂と暗闇を楽しみながらゴロゴロしていたところ、インバータ起動時にファンが全開で回る音がして給電の復活を知った。時計を見ると5時4分だった。しばらくたった7時頃、もういいかな、とサーバー群を起動したところ、7:30に再びインバータがバッテリー給電に切り替わった。また停電…。今度はちゃんと長持ちさせようと思い、再度すべてのコンピュータをシャットダウンしたところ、7:50頃にまた給電が復活。ちょっと警戒したまま過ごしていたが、その後は一度も停電しなかった。

那覇の友人宅は、3日の夜になっても停電のままで48時間を超えた。すごくストレスが大きそうだったので、ウチはもう停電せんやろ、と思い切ってバッテリーとインバータを外して貸し出した。冷蔵庫は既にカラになっており、エアコンを動かしたいというので、まあ大した時間はもたないよ、と言ってエアコンに接続しておいた。翌日の昼間で使えたようである。

本日7日は一部の後片付けをやったが、これは1日ではとても片付かない。システムもいろいろと組み直しが必要である。