朝の受難

また朝早く起きてしまった。数週間前にプールで鼻の粘膜を痛めて以来、朝のくしゃみがすごい。

ここのところ段々と日の出が遅くなってきた。6時はまだそんなに明るくない。昨夜は雨が降ったようで、あまり暑くないので庭に出た。大量の落ち葉を裏山に捨てたい。

人のこないビーチの潮間帯に溜まった芥のように、あるいは北海道の海岸に溜まった海藻のように、庭の横手に土手状に溜まった落ち葉を、ライトグリーンの熊手と黒い箱型のちりとりと、それに空いた野菜プランターで集めて捨てる。

30分ほどかかって作業を終えると、さすがに暑くなった。沖縄は日較差が小さく、昼間も夜も28℃から32℃くらい。今朝は涼しい方ではあるけど、上半身裸の腹に汗が光る。

大丈夫だ。水風呂が入れてある。

こちらでは夏の間、水道の水の蛇口をひねってもお湯が出る。昼間暑くても水道だけは冷たい関東地方とは大違いで、朝方にぬるくともなんとか水である液体が出てくるくらいで、特に夕方から夜にかけては完全にお湯が出る。

それでも湯船にこのお湯を入れて、風呂の蓋は開けたまま、換気扇もつけたままにしておくと、冷房した室内からの乾燥した空気が流れ込んで湯だったものを蒸発させ、気化熱を奪って水にしてくれる。1日置くと、室温より5℃くらいは冷たくなる。

体に熱が溜まってるとき、暑さが我慢ならないとき、ゆっくり本を読みたいときは、この水風呂に後頭部までよくひたし、ダラダラするのが夏の至福。

そんなわけで、今朝も家に入って手を洗い、本と着替えを用意して、いそいそと脱衣場へ。パンツを脱いで風呂場のドアを開けると…

風呂の中に大きなゴキブリが浮いて死んでる!!!!

あまりのショックに考えました。

「ゴキブリの質量は数グラム単位。風呂の水は100L単位。5桁も違ったら『無』だから大丈夫じゃね?」

しかし、風呂の底にある黒い粒たちを見たときに私の希望は潰えたのです。断末魔のゴキブリが漏らした大量のウンコや!! どんな菌が溶けてるかわかったもんじゃねえ!!!!

いや、この水風呂には入るたびに盃一杯程度のハイターが入れてあります。きっとそんなものだって殺菌できてるはず…

そういった葛藤にオレの意識が囚われかける前に、オレの手は風呂桶の栓に繋がる鎖をバン!と引っ張っておりました。

さすがのオレにもこいつは無理だったw

すべてを水に流し、かけるだけで風呂が洗えるという触れ込みの洗剤をスプレーして、いまは絶賛放置中。

シャワーが比較的冷たかったことだけが救いですよ!!