ただちに大量の水を飲め

海兵隊のいいとこばかりは描いてない海兵隊マンガ『まりんこゆみ』。沖縄在住者としては「あっちがわ」の考え方とか雰囲気がわかるのが興味深い。

原作者に「女性として海兵隊に入隊して活躍した人」を迎え、かつ「日本の高校から海兵隊に行った人(男性)」からの取材により作られた作品なので、「日本の女子高生が海兵隊に!」という日本オタク向けキャッチーさとかどうでもいいレベルでリアルです。

まりんこゆみ(1) (星海社コミックス)

軍事とも政治とも社会とも関係のない日常的な話題も、もちろん色々入ってて(というか、そっちがメイン)、そのひとつに、海兵隊は水分で健康を確保してる、というのが繰り返し出てきます。

1日4Lくらい水を飲めとか、新兵訓練に水を飲むのがあるとか、調子悪くて医務室に行っても水を飲めで追い返されるとか、めちゃめちゃ水に依存してる感じがある。

それであの元気を保ってるわけですから、まあ説得力はあるわけです。XXの水! のたぐいのいわゆる謎水商売が成立するのは、お金を出したため飲む水の量が増えて健康が増進するため、という話もあるくらいで、水って大事なんですよ。

オレも10年くらい前にナハマラソンのための暑熱順化トレーニングに参加したとき、水分をガンガン摂ることで夏でも意外なほど楽に走れるというのを経験してます。水を十分飲めばいける!

だから昨日もその調子でやってみたわけですが、事前に1Lくらい飲んだにもかかわらず20分位でへばってきて…まあ、もうちょっと水分が必要でしたね。おそらく事前に失ってる水分が多かった。

で、この海兵隊の水分摂取基準というのを見ると、なかなか強烈で、あれほど馬鹿みたいに体を動かしながら「無色透明をよしとする」なんですね。

ちょっと走ったり寝て起きたりしただけで茶色になるオレらの生活と比べて、どんだけ入れたり出したりしてるんだ、という。

下の判別表は海兵隊Dehydration Urine Color Chartという、脱水状態をおしっこの色で判別するための表を野上氏が訳したもので、オレもトイレに貼ってます。

元のやつにはdrink 1/4 liter or 1/2 liter if you are outside or sweating とかいろいろ書いてあるんですが、日本人の日常生活向けとしてはこちらが必要十分です。

水を飲んでも飲んでも無色透明にはなかなかならないし、危険領域はずいぶんすぐ来ます。このくらいなら大丈夫かなと思うんだけど、チャートを見ると明らかにマズい。正常性バイアスでズレやすいものだということで、かなり役に立ってます。

トイレに貼ろう!